■Workspace ONE UEMで試してみた(5):組織グループってなんだ? - その1

前回の最後のほうで、つい「組織グループ」という言葉を使ってしまいました。
説明なしにこの言葉を使うと、ほとんどのお客様が「なんだろう?」という疑問を浮かべます。
ですが、Workspace ONE UEM(旧AirWatch)を使用するうえで、この言葉は避けて通れません。なので、私も私なりに解説しようと思います。

とはいえ、きっちりとした解説はVMware社員の方がリレー式に書いているJapan End-User Computing Blogでも行われているので、このブログでは飽くまで私なりの組織グループの理解を記載するのにとどまります(同じこと書いてもつまらないですし。。。)。
「マニュアルやいろんなブログを読んでみたけれど、なんかしっくりこないなぁ」という方のお役に立てれば幸いです。

組織グループとは何か。
私は、「設定を区分けするためのグループ」と考えています。

Workspace ONE UEMにはたくさんのデバイスが管理されることになります。
それらのデバイスは、iOS、Android、Windows 10など、様々な種類だったり、フルタイムで働く正社員さんが使う会社貸与デバイス、子育てなどで時短勤務の従業員さんが使うデバイス、またはアルバイトさんのBYODデバイスなどなど、様々な利用形態だったりするかもしれません。

それらのデバイスに対して、十把一絡げにまったく同じ設定を行うことは、果たして妥当でしょうか?

例えば、正社員さんが使う会社貸与デバイスは会社の資産だから、GPSの情報を定期的に収集し、紛失防止に努める必要があるかもしれませんが、アルバイトさんのBYODデバイスに同じ設定を入れてしまうと、プライバシー侵害の問題になってしまうかもしれません。

例えば、正社員向けに利用させたい発注管理アプリがあるとします。このアプリを十把一絡げにWorkspace ONE UEM管理下のデバイスに配信してしまうと、また、アルバイトさんのBYODデバイスに対して配信されてしまい、今度は会社の情報漏えいの危険さえあります。

上記2つは極端な例ですが、ほかにもいろんな例が考えられます。
そのため、デバイスによって設定を区分けすることはEMM製品を利用する上で必要な措置であるとお考えいただいたほうが無難です。

ひとまず組織グループの存在意義についてお話ししたので、次に組織グループは画面上どこに存在するのかを確認したいと思います。

組織グループを確認する最も確実な方法は、[グループと設定]>[グループ]>[組織グループ]>[詳細]の情報です。ここには組織グループ名、組織グループのID、タイプ、国、ロケール、利用している企業の業種、タイムゾーンの設定情報が表示されています。

組織グループの詳細画面。
各項目についての詳細な説明はいつか行いたいと思います。。。
また、画面上部のタブにマウスオーバーしても組織グループを確認することが可能です。
ここで表示される組織グループは、現在管理コンソールで開いている(設定をしている)組織グループです。

現在管理コンソールに開いている組織グループ。
次回以降は、組織グループの性質も含めて解説していきたいと思います。